大学まで多額の費用が掛かるのが教育資金ですが、その多額な教育資金の負担を減らすためにあるのが「教育無償化」です。
しかし、教育無償化といえどもすべての教育が無償化になるわけではなく、仕組みを理解しておくことが重要になってきます。


教育無償化とは?

教育無償化とは、負担が大きい教育費の一部について条件を満たすことによって実質無償化になるという制度のことです。
具体的には3つの無償化があります。


①幼児教育、保育の無償化

幼稚園や保育所、認定こども園などで3~5歳のお子さまや、住民税非課税世帯の0~2歳のお子さまがいらっしゃる場合には保育料などが無償化となります。


高校無償化

2010年4月より、高校教育にかかる授業料を実質無償化する制度がスタートしました。
公立の高校の場合には全日制で世帯年収910万円未満の場合には、授業料にあたる約12万円が支給され、実質無償化となります。
私立高校については、授業料に差があるため保護者の所得に応じて支給金額が変動します。


大学無償化

授業料や入学金が免除または減額、もしくは給付型奨学金という形で支給され、大学にかかる費用が軽減される制度もあります。
授業料や入学金が減免される対象となるのは住民税非課税世帯かその世帯に準ずる世帯となります。
給付型の奨学金は世帯年収や学業成績などに応じて決定され、支給の上限額も条件に応じて変動します。


教育無償化でも完全に無償化にはならない?

このように幼児教育、高等教育で教育無償化が進められていますが、すべてが無償化となるわけではなく、あくまで条件を満たした場合に無償化の対象となるのが現状です。
そのため、どの条件で無償化になるのかということを確認いただくことが重要になってきます。
また、教育無償化に当てはまった場合でも、授業量や保育料などといったものしか無償化にならないため、学校外教育や交通費などは対象外となり、すべての教育に対して無償化とはなりません。
学校外教育にも多くのお金がかかることがありますので、こちらは別途ご家庭でご準備いただく必要があります。


教育無償化でも教育費はしっかり準備しておこう!

教育無償化の流れで特に高校無償化や大学無償化は大きな役割を果たします。
額が大きいことももちろんですが、高校、大学は経済的理由によって進学をあきらめてしまうということも考えられるため、お子さまの進路を経済的理由であきらめさせるということを減らすことが可能です。
しかし、減免されるのはあくまで授業料や入学金などの費用であるため、例えば高校の学校外教育の費用、大学の施設管理費や研修費などの部分は全く無償化にはなりません。
そのため、教育無償化になったとしても、教育資金は準備しなくてもよいものではなく、別途教育資金は準備しておく必要があります。
教育資金を準備するためには、様々な方法があります。しかし、たくさん方法があると、どれを選択すればよいのか迷ってしまいますよね。そのため、まずは専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)などに相談し、ご自身にあ合ったプランを立てると良いでしょう。

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